ニューエクスプレスプラスモンゴル語 完走の感想

10日間この教科書をやり通すのがかなり大変だった。あくまで僕の勉強スタイルに文字通り全く合わないというだけであってニューエクスプレスシリーズ自体がダメな本というわけではないということは先に述べておきます

モンゴル語について

モンゴル語についてよく知るにはこの本がお勧めです
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  • 日本語や韓国語に文法が近いように感じるというのは本当にそうで、そんじゅうそこらのSOV言語と比べても連用形の語尾の繋げ方なんかが日本語らしさを感じる。動詞の活用には日本語的な雰囲気を感じる一方、形容詞や助動詞などの感覚はだいぶことなるかもしれない。
  • 名詞の活用が難しい。難しいというより正書法に隠れてしまった文字や介入母音なんかが多すぎで、特に規則を書き出せるようなものではなく1つ1つ覚えていかないといけないので、(それこそフィンランド語のように)一筋縄でいくようなものではない
  • 発音が難しい。これぞモンゴル語だなというような無声音のLや不可解な子音の連続、子音1つの語が自由に登場するあたりがなかなか手厳しい。
  • 語彙をロシア語と共有している上、実はタタール語と類似の語彙も多く存在する。

教科書について

  • ニューエクスプレスシリーズは内容が薄い、もしくは簡単すぎると話題だが、この本も例に漏れず内容が薄い上、会話重視とも文法重視とも取れない不思議なラインを攻めてくる *1 ので、文法にしか興味がない人向けではない。がしかし他に代替案がない(こういう言語が多い)のでニューエクスプレスを使うしかないという現状もある
  • 練習問題がもっと欲しいんだよな、しかし練習問題の方向性も結構謎で、その章で扱った文法事項に関する問題なのかと思いきやそうでもなく、ただ会話スキットの文の穴埋めをさせたりする問題だらけで、正直何の練習なのかよくわからない。
  • この教科書を1年間使う授業ってマジでどういう時間の使い方をしているんだ? いや、確かに僕の勉強スタイルでは単語の暗記などを全スキップしているのでそのための時間といえば分かりますが、それでも1年間かける分量じゃないだろ

では、モンゴル語はどの教科書が良いのでしょうか...

  • 大阪大学の教科書も見た感じでは各章で文字の読み方と文型1つがセットになっている上練習問題の主眼が文字の読み書きであるので、文法を一通りさらっている感はない。
  • 大学書林は練習問題のみを扱う本が存在するのと四週間があるかどうか?程度しかない。
  • AA研のはまだよく読んでない。
  • モンゴル語は英語でもあんまり教科書がない。Colloquial Mongolianが1つの例だろうか。この教科書はまともなのか気になるところ。
  • モンゴル語そのものはかなり興味があってもっと勉強したいのだが、困ったことに教科書の選択肢がなさすぎる。トレーニングブックくらいの分量の教材はないものか。やっぱりColloquialか?

感想

  • 正直ニューエクスプレスが苦痛だった。会話スキットいらないから文法だけ黙々と解説してくれ。あと2章に1回しか練習問題ないの流石に少なすぎるだろ

*1:介入母音の説明は煩雑すぎるので省略、とされているせいで、格変化の紹介がされていても格変化を実際に適当な名詞に適用する練習すらできない